公共施設あり方調査研究特別委員会視察1

雪で飛行機が飛ばないかもと言う状況でしたが
無事に初日の視察先である北九州市に到着しました。
でも
さすがに風が冷たく
予報どおり視察を終えて学校を出てから雪になり
今朝は高速道路も閉鎖している状況とのこと
私たちが長野から
雪を持ってきたような状況になってしまいました。


さて、
北九州市に来た目的の
「北九州市立思永中学校整備PFI事業について」
お聞きするために
PFIで作られた思永中学を視察させていただきました。


北九州市 <北九州市立思永中学校整備PFI事業について>
SPC(特別目的会社)とBTO方式のPFI事業契約を結び
(サービス購入型。プール使用料は市の収入で、インセンティブ制
、ペナルティ制を採用している)思永中学校と屋内温水プール、
そして事業地の一部を活用して「大門木町線」沿線の活性化等に寄与する
民間収益事業も実施している。中学校に関しては、施設の設計・建築から
その後の維持管理及び運営を民間事業者に一括して委ね、プールは6,7月
に学校が授業として使用する以外の時間帯は市民に開放している。
事業期間は平成19年6月27日から平成36年3月31日までで、
設計、建築に2年、維持管理及び運営が15年間
・PFI事業の検討体制としては
平成15,16年度の2年間学校の建て替えに係るPFI事業の導入可能性調査
をPFI事業に精通したコンサルタントに業務委託し行った。
・結果
1、財政負担の軽減及びサービス向上が見込まれる。
2、制度的制約もなく、PFI導入可能性の高い事業である。
ということで、勝山市民プールの代替機能を備えた市民開放型の屋内温水プール
を思永中学校に併設し、都市計画道路の残地部分をPFI事業の付帯事業として
定期借地方式により事業者に土地を貸付け、民間収益事業を実施事業者選定方法は、
総合評価一般競争入札で、第一次提案及び第2次提案の審査を行い残地に
西日本工業大学のキャンパスを誘致すると言う事業提案が最も優れているとSPCを選定した。
・市にとってのコストメリットとしては、
学校施設整備費及び事業期間中の学校施設の維持管理及びプール運営費として契約金額が
31億2597万2996円(消費税相当額を含む)で5億5878千円の縮減が見込まれた。
また、残地を定期借地することで約4億4千万円(50年間)の収入が市に見込まれ、
決定時点においては、市の財政負担の縮減という目的は達成された。
・事業の進捗にあたっての課題
従来の公共調達方式に比して、手続きが複雑かつ広範囲にわたり、また、選定にあたって作成を
要する書類も多く、市においてもノウハウが十分に貯蓄されていないことから、事業の各段階を
適法かつ適正に進めていくこと自体、非常に労力を要した。
・市民の反応は、
プールは交通の便の良いところにあり、利用者数は年々増加傾向で、現在年間8万人を超えている。
また、学校としても天候に左右されないので計画が立てやすいまた、衛生管理がされている。
小さいときから通っていた子もいて慣れている。校舎は、帰さなくてはならないので壁に傷をつけられない。
不具合についてはきちんと状況を聞き取り示さなくてはならないため、熟知した営繕の職員が必要。

・今も財政的メリットはあるのか?
サービス購入料(学校施設全体の維持管理費)1519万7760円、サービス購入料(プール運営費)
2975万8017円と予想見込みより利用者が多かったためインセンティブ料として30万円弱支払い、
プールの利用料収入として1120万円、借地料収入880万円が年間収入である。これだけ維持管理費
を支払ってもこれだけしかやってくれないと言う印象で、来年から大規模の修繕を予定している。
・不具合が出てきていることの検証はしてきたのか?
これから検証するが、要求水準が抽象的だった。PFI事業はある程度民間に任せる必要があり細かい仕様
まで言えない。そのため市の考え方と事業者の考え方に相違が発生することが多く、施設に不具合が発生
した場合、状況の見解に差があり、結果的に市側で維持修繕する場合が多々ある。また、学校教育では
追加された施設の維持管理は事業者ではなく市が行う必要があり、年々無駄が発生する。
・PFIを今後も推進していくか?
今後はまず検証をしていく。一概に飛びつくのはいかがかと考えている。今回のケースは庁内でもかなり
大きな問題となっているので他部局とも情報共有し、同じようなことが起きないように対応している。
15年契約で債務負担行為をしているためあまり問題が表面出でてこないのでモニタリングなどを定期的
に行い外部の業者により厳しくチェックしていく仕組みが必要と考える。今後の学校施設でのPFI事業導入
は考えていない。

考察
PFI事業を導入するにはしっかりと仕様を検討し、建設中についてもよく見ていく必要がある。
専門性の高い職員や外部の専門家を入れ検討していく必要性を強く感じた。今回の事業はBOO方式が
妥当ではなかったのかなどPFIの導入検討にあたっては、コストだけに注目せず、施設の目的が長期
にわたり適正に果たせるか、維持管理の見通しが立てやすい事業かを見極める必要がある。